住宅のコンペ

或る日、友達が、どんな仕事をやってるの?と、近くにきたのでよってみた。といって、ショウルームにたづねてきた。

丁度、三菱モンサントの役員室のデザインをやっていて、チークの間仕切りの図面を書いていたのを見せた。その当時、ウォルナットとチークの手板があり、私は、チークのほうが明るくてモダンな感じがしたので、チークを選んだ。

当然、会議用のテーブルも会議用のいすもチークで作り、あしは、スタンダードの猫足であった。カーペットは、打ち込み10段かける10段の純毛で、こちらが指定した色に染めてしかれた。いす張りの布も、龍村の生地見本から選んだ。

図面を見た友達は、3×6と4,8があって、3×6なら、90センチごとに目地を入れて、旨くレイアウトしないと駄目だよ、と注意してくれた。

設計部のチーフ、弾さんからは、引き出しの取っての図面化を頼まれ、皆曲線なので雲形で書いていると、図面はいろんな人が見るからコンパスで描くよう、直径をシテイしないといけない、と注意された。

残業は、毎日で、土、日も出社して、その上さらに家で住宅のコンペもやっていた。住宅のコンペが面白く、友達と徹夜でやったりしてるうち、ついに体を壊して、微熱が取れなくなり、医者に、会社を辞めて、静養するよういわれ、マネージャーの矢吹さんに話した。

矢吹さんは、残念がったが、体が大事だから、しばらく休んだほうがいい、と退社を認めてくれた。